"患者から見たユビキタスカルテ"カテゴリーの記事一覧
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最近,ITKarte (ITカルテ)をご利用いただいている数名の患者様から「ITカルテに書き込みができそうなのですが,書き込んで良いのですか?」と質問を受けました.
サービスを開始した当初,ITカルテには,患者様からの書き込み機能は無かったのですが,2007年3月30日のシステム更新により患者様からの書き込みができるようになっています.
この機能により,患者様やご家族が,意見を医療サイドに伝えることや,病状日誌を記録することが可能になっています.
もっとも,医師が常に患者様からの書き込みをチェックして,返事を差し上げることは難しいので,その辺の事は,常識としてご理解いただきたいところです.
それから,患者様やご家族は,記載する文章の中に,ご自分の個人情報を書き込まないようにご注意願います.時々,手紙を書いているような感じで,文末に住所や氏名を書き込まれる場合があるようです.
編集機能が付いていますので,ご自分で書き込んだ部分に個人情報を入れてしまった患者様は,修正できます.
ITカルテは,IDとパスワードをお持ちの患者様と患者様から診察キーの提供を受けた医師(主治医)のみがアクセスできるような構造になっています.しかし,万が一のため,システム上は個人情報を極力排除して運用できるように設計されています.ご自分で個人情報漏洩の原因を作らないようにご注意下さい.PR -
ITカルテが実現している状況を患者側から見ると,開示型カルテです.
MRIを撮影した後,データを入れておくと患者さんは,自宅で色々と自分なりに見ることができます.利用している患者さんの様子からは,どの程度自宅でじっくりと観察しているのかは良く分かりません.しかし,確認はしているらしく,『・・・・の事,入れておいてください』と催促されたりします.
最も,重宝するのは,複数の医療施設を受診するときである.何処の病院を受診したときも,最後の検査や,最新の投薬状況が分かるので,紹介状に細かい記載が無くても診療がスムーズになります.これは,患者さんも利用し始めてから気づくようで,写真袋を持ち歩かなくて良いので『便利ですね!』とほめていただいたりします.
それから,複数の施設の医師が相談をしながら治療方針を決めるときも,その過程を患者さんに見ていただきながら,最終的に最も推薦できる方法を患者さんに提案することができます.患者さんの方も,自分で納得がいくと,『・・・の方向でよろしくお願いします』と書き込みされたりします.
会員制で使っていただくシステムであるため,患者さんは会費(一ヶ月500円)が必要です.
これまでに,感じたことは,利用を希望する患者さんと希望しない患者さんを,こちらが予測する事は,それほど簡単ではない,ということです.
インターネットを利用しなくてもITかるての会員になることを希望する患者さんがいますし,年齢も様々で,利用者が必ずしも若者ばかりとは限らないようです.