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ITカルテのサービスが始まって未だ一年経ちません.多くの人々にITカルテを知ってもらうためには,継続的に安定したサービスを行うことが必要であると心得ています.
多くの電子カルテによる地域連携(病診連携など)の経営基盤は,国の補助金や医療関係団体の拠出金によることが多いのが現状です.ところが補助金や年度限定の予算措置はその時だけで終わってしまいます.そして,そのプロジェクトは「上手くいきました.報告書もできました.」という段階まで来るとサービス自体が終了してしまうことが多いのです.
このようなウェブサービスが補助金や予算措置に頼ってしか運営できなかった理由は,システムの運営費を病院や医療施設に負担させようとしたからであろうと思われます.医療費削減の流れの中,医療施設がシステムの運営の為の費用を捻出するのは,困難ですし,病院経営サイドとしては対応の難しい話でしょう.
では単純に患者サイドが経費を支払えばよいかというと,それほど簡単ではありません.相応のメリットを患者サイドが享受できなければ患者サイドは金銭的負担をしたくはないからです.患者サイドとしてはサービスに対価を支払う根拠が必要だと思うでしょう.
ITカルテの場合,患者さんにユビキタス医療情報開示を提供できるというメリットが,対価になってます.
しかし,これが対価として妥当であると感じる患者さんだけではありません.これが会員になる患者さんと会員にならない患者さんがいらっしゃる理由です.
現在ITカルテの会員になった場合,医療従事者は無料,患者様は有料(年間6000円くらい)です.
患者様からは,なぜ医師が無料なのか,と言われるかもしれませんね.それは,医師は,患者会員に医療情報を提供する手間がかかるからです.有料にした場合,医師はITカルテを利用する(患者会員にサービスを提供する)のにお金を払わなくてはならなくなります.医師が使わなければ,患者もITカルテの会員になる意味が無くなってしまいます.PR -
学会や諸々のことで,忙しかった.久しぶりにこのブログを更新する.
グーグルなどの検索エンジンで”ITカルテ”という言葉を検索すると,このITカルテ以外に,IT導入やシステム構築をお助けする会社のITカルテが多数検索されてくる.
全くの別物であるが,なるほど,ITに関する情報システムの評価を行なう経営システムもITカルテと名付けると意味としてはしっくりきている.
何れの検索でも医療情報をネットワークで共有するこのITKarte(ITカルテ)がトップに出るので,ちょっと安心し,多少嬉しくなる.
検索エンジンとはすばらしいものであるが,検索してくれる人が,その言葉を認識していなければ検索してもらえない.今後”ITカルテ”という言葉が周知のものになるまで,どのくらいの時間がかかるのだろうか.
ITカルテが日本中に広がるためには,その言葉の認知度が高まる必要性が有るのだが,もう暫く,時間がかかりそうである.
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先日,患者様のご家族二人から,感想をいただきました.
一つは患者様のお母様から,
「このITカルテに入っていて,本当に良かったと思います.緊急でT病院に行ったとき,T病院の○○先生も直ぐに,写真を見てくれたので,安心しました.」とのことであった.
二つ目は,他院の先生からの伝聞ですが,患者様の娘さんから,
「写真が登録されていて,遠くにいる身内に病状を説明するのにとっても役に立っています.」ということでした.
前向きな評価をいただき,うれしいことです.
何時でも何処でも,を実現するには,多くの医師に参加いただく必要があると思われますが,もっと多くの患者様やご家族に便利に使っていただけるように,普及を図りたいと思います. -
最近,ITKarte (ITカルテ)をご利用いただいている数名の患者様から「ITカルテに書き込みができそうなのですが,書き込んで良いのですか?」と質問を受けました.
サービスを開始した当初,ITカルテには,患者様からの書き込み機能は無かったのですが,2007年3月30日のシステム更新により患者様からの書き込みができるようになっています.
この機能により,患者様やご家族が,意見を医療サイドに伝えることや,病状日誌を記録することが可能になっています.
もっとも,医師が常に患者様からの書き込みをチェックして,返事を差し上げることは難しいので,その辺の事は,常識としてご理解いただきたいところです.
それから,患者様やご家族は,記載する文章の中に,ご自分の個人情報を書き込まないようにご注意願います.時々,手紙を書いているような感じで,文末に住所や氏名を書き込まれる場合があるようです.
編集機能が付いていますので,ご自分で書き込んだ部分に個人情報を入れてしまった患者様は,修正できます.
ITカルテは,IDとパスワードをお持ちの患者様と患者様から診察キーの提供を受けた医師(主治医)のみがアクセスできるような構造になっています.しかし,万が一のため,システム上は個人情報を極力排除して運用できるように設計されています.ご自分で個人情報漏洩の原因を作らないようにご注意下さい. -
今日は,医療記録(カルテ)を開示してみようかなと考えていらっしゃるお医者様,医院,病院の方へのお知らせです.
お蔭様で,ITカルテは現在,日本語を用いる方で,インターネットを利用できる医師ならば,何処からでも利用できるようになりました.
ITカルテを利用するには,ITカルテの医師会員になる必要がありますが,医師会員になるのは無料です.入会金も会費も必要ありません.ただ,医師であることを証明していただければ医師会員になれます.
医師会員になれば,ITカルテのサービスページへのログインが可能になります.
医師会員としてITカルテのサービスにログインすれば,患者会員の仮登録ができます.医師会員が患者様を仮登録すれば,直ぐにウェブ上で患者会員IDと診察キーの発行が行われますので,患者様のデータを入力できる状態になります.
同時に,患者様が仮会員として登録された時に,患者様の正式な登録申請書が印刷されます(プリンターが必要でした).
患者様が必要事項を記入して,管理会社(NECパーソナルシステム南九州株式会社)に送付していただくと,患者様の正式登録がなされ,患者様には,患者会員IDと診察キーに加え,患者様のパスワードを記載した書類が送られてきます.
患者様は,この書類を受け取り,患者会員IDとパスワードを用いてITカルテ内のご自分の情報(医師が記録したもの)にアクセスできるようになります.現在,患者様は会員となると年間6000円(プラス消費税と入金手数料)が必要です.
医療者側にとってのITカルテのメリットは,カルテ開示を行うに際して,特別な初期投資やランニングコストが必要ないことです.
インターネットに接続されるウィンドウズパソコン(インターネットエクスプローラーver.6以上が動くことが必要です)とプリンターがあれば,利用可能です.
あまりにも旧式で遅いパソコンは処理が重たくなりますが,インターネットへの接続がブロードバンドでCDが読めれば,問題ありません.
ウェブ上でのカルテ開示を行ってみたいけど,費用が心配である,と考えていらっしゃる先生方は是非ご一考ください. -
ITカルテの会員は現在,患者と医師です.
患者さんがITカルテを使いたければ,単純に会員となれば使えます(会費は必要).患者さんにとっては,自分の医療情報であり,毎回のカルテ開示を受けるような状況になるので,会員となるメリットはあるでしょう.
医師がITKarteに参加するためには,医師であることの証明が必要であり,その証明を得る方法は少し面倒です.
現在の所,医師が会員になるために,自分が医師であることを証明するために
1. 医師免許証のコピーと写真付きの身分証明の提出
2. 勤務先の病院が発行する,医師として存在する事の証明書の提出
のいずれかを求めています.
しかし,これではそれほど簡単に事が進まないのも事実です.ITカルテの知名度が低い中,医師に個人情報を提供してもらうことが難しいからです.
そこで,医師の参加の垣根を低くしながら,セキュリティを確保するため
3. 既にITカルテを利用しており,運営者サイドが信頼するメンバー(中核メンバー)からの紹介
という方法が採用されています.
追記(2008年)
筆者の勤務する大学病院では院内電子カルテとITカルテが接続されました.この時から,院内電子カルテに医師としてログインできる医師は,院内電子カルテ経由でITカルテに加入できるようになりました.
院内電子カルテに,医籍登録番号を入力することによりITカルテのIDが発行されるようになり,
1. 医師免許証のコピーと写真付きの身分証明の提出
2. 勤務先の病院が発行する,医師として存在する事の証明書の提出
が必要なくなりました.