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ITカルテ開発の基である”医用データ管理システム”が発明協会による支部長賞を受賞しました.
発明協会のHPには
社団法人 発明協会(JIII) は、明治37年の創立以来100年にわたり、一貫して発明の奨励・工業所有権制度の普及に努め、我が国科学技術の進歩・発展に貢献しています。
とあります.何と明治にできた組織なのですね.
ありがとうございました.PR -
病院や医院などの医療施設間や医療従事者同士の間でCT, MRI, レントゲン写真などの画像を無料で転送する事ができるようになりました.
ITカルテでは,連携専用の患者IDを作成し,画像を登録し,遠隔地で閲覧することができるのは以前よりお知らせしていましたが,今回,ITカルテに登録された画像を一括してダウンロードできるようになりました.
これらの機能を使うことにより,画像情報を送り手側と受け手側で大量に送受信することが可能になりました.ITカルテでは,この機能を無料で使用することができます.登録画像は医療連携専用IDで3か月間保存されるため,医療施設間あるいは医師同士で紹介する時の画像転送に利用していただくことが可能です.
医療従事者は,送信側と受信側が医療従事者会員(無料)になっておけば自由に画像の受け渡しができます.
受信される画像は,現在の所,JPEGファイルですが,今後DICOM形式での送受信も可能にしようと計画されています.そうなれば,放射腺読影医師は読影サービスを簡単に始めることができるようになるかもしれません. -
診療の場でITカルテを利用していると,患者さんやご家族は,ITカルテの利用にメリットを感じて喜んでくれますが,これを多くの人たちに利用していただく上での問題点も浮かび上がってきました.
実際,医師や医療従事者に使ってもらうのは簡単ではありません.以下に私が感じたことと,医療従事者からのコメントを示します.
1) ITカルテにコメントを入れたり,データを移したりするためには,仕事量が増えるが,それに見合った診療報酬が発生しない.医師のボランティアであるため,医師や病院が参加するメリットが小さい,という意見がある.
2) 診察の現場にインターネットの環境整備が不十分.
3) 病院内電子カルテとの連携システムが無い場合はデータの移行に手間がかかる.
4) 患者が常に,善意の人ばかりではないので,ITカルテの利用に不安を感じる,という意見がある.
5) 患者が質問や問い合わせをITカルテに記載してきた場合に,逐一対応することを求められるのではないかと心配である,という意見がある.
これらの中でやはり,最も大きな壁は,データ開示の業務に対する報酬が発生しない,ということであるらしい.一方で患者さんがITカルテの事を知り,積極的に利用したい,と希望されることもあり,その中には,”診療の度にデータを入力してもらえるのならば,病院に診療の度に何百円単位の手数料を払っても良い”とおっしゃる方も存在する.
特に,患者さんの息子さんや娘さんが診察時に同席できない状況では,検査や治療の内容を知りたいという強い希望をもっていらっしゃる場合がある.しかし,医療提供サイドや保険診療システムが制度として対応できていないというのが現状である.
病院にある程度の料金を払ってでも,診療の状況を知りたいとする人々に応じることができるような仕組みの整備が必要であろう. -
インターネットでカルテ開示を行っている医療施設がどのくらいあるのでしょうか.「インターネット,カルテ開示」をキーワードに検索してみました.SECOMのサービス,八女中央病院,オープンカルテの3つがあることは確認できました.他にもあるのかもしれませんが,詳細は不明です.
ところが私達のITカルテは,検索に引っかかってきませんでした.そこで,このブログに改めて,”インターネットでカルテ開示”のコメントを書くことにしました.
ITカルテは,2007年よりサービスを開始しており,現在少しずつ利用者が増えてきています.
ITカルテの特徴は,医療施設や医師が会員登録(無料)すれば,通常のブロードバンドインターネット環境下(VPNネットワーク不要)で利用することができます.病院や医院にとって導入の為の投資は,自分たちが使用するパソコンだけです.インターネットで医療情報開示を行ってみたいと考える医師や病院,クリニックにとっては,経済的ハードルの低いシステムです.
患者会員がカルテ開示を受けるためには,有料患者会員(年間6300円)になる必要があります.患者は有料なのですが,他のインターネットカルテ開示システムと異り,何処の病院で入力されたデータでも見ることができます.他のカルテ開示システムは,提携している病院や医院同士のデータしか開示されませんが,ITカルテは,VPNネットワークという擬似専用回旋を必要としませんから,臨機応変に色々な所からデータの入力閲覧ができます.
VPNネットワークを用いていないから,不特定の人や医師から自分のデータを見られてしまうのではないかということを心配されるかもしれません,しかし,ITカルテの大きな特徴として,主治医-患者関係を厳密にコントロールするアクセス権管理システムが導入されています.これは,ITカルテのみが利用できる特許となっています.また,金融取引にも利用されるSSL暗号化通信が行われていますので,データ漏洩に対する備えは強固です.
ITカルテサーバがファイヤーウォールを備えていることは当然ですが,ITカルテシステムは,個人名や住所などの個人特定情報をサーバ内に持たないシステムになっていますので,万が一,セキュリティが破られても個人情報と一体化した医療情報が第3者に渡らないように設計されています.
ITカルテのシステムを知っていただければ,その安全性に納得いただけると思います. -
今回は,患者IDの新規登録について述べます.
ITカルテは,医師が会員になっていさえすれば,新しい患者会員IDをすぐに作成する事ができます.
患者が受診した時,そのデータをon timeに連携できるようにすることは,地域連携では重要なことです.ITカルテでは,医師が即座にITカルテの患者会員を作成することができるのです.この時,患者会員の種類が2種類あります.
A. 一つは,患者参加型の患者会員です.この会員IDでは,患者さんが入会申請用紙をサービス会社に送ることにより,患者さんにパスワードが送られてきます.このパスワードを使って,患者さんがログインすると自分のデータを見ることができるようになっています.この患者会員になると患者さんには会費が請求されます.
B. もう一つの患者会員は医療連携専用の患者会員です.この医療連携専用の会員IDは,医師が他の医師に相談したり,画像を送ったりするためのものです.患者会員とは言っていますが,患者さんには入会申し込みが発行されず,入会申し込みをサービス会社に送ることもありません.患者さんにパスワードが発行されないため,自分のデータを見ることはありませんが,会費も発生しません.医師はメールで添付書類を送るように大容量のデータを他の医師に送ることができ,Aと同じように利用できます.しかし,データの保存期間が3か月に限定されています.
Aの患者参加型の患者会員は,有料でも,自分のデータ開示を受けたい患者さんに使ってもらうためのものです.
Bの連携専用の患者会員は,患者さんにITカルテの説明をする必要が無く,また,有料会員になることを希望しない患者さんであっても医師の裁量で使えますから,遠隔地への返事や紹介を素早く行うことができます.
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現在,ITカルテは,多くの人の意見を採り入れながら,改良が進められています.
ボタンを大きくし,使い易く各画面を整理すること.
表現が分かりにくかった部分の修正.
が中心です.
現在のITカルテは,患者を含めた医療関係者同士の情報共有という機能に関しては,かなり充実した仕様になっています.
医療連携や画像連携を行ないたいと考えている病院,クリニック,地方自治体関係の方々には,低コストで安全に利用できる地域連携ツールとして提供することができます.
必要な時に医療サイドが逐次利用する地域連携ツールとしては,患者への説明を必要とする正規患者会員(有料)ではなく,連携専用患者会員(無料,データ保存3か月)が準備されています.これは,医療施設の医師が会員登録するのみで利用できるようになります. -
最近は病院のフィルムレス化が進行中です.私の勤務する病院では撮影した画像はフィルムに焼かれますが,そのうちフィルムレス化されそうです.病院内では,病院内システムが動いているのでデジタルデータは液晶モニターで確認できます.しかし,他の病院からの持ち込みデータをどうするかが問題になっています.
データCD入ったDICOMデータが届けられた場合,これを見るのが一苦労です.DICOMビュワーが立ち上がるのに時間がかかるし,CDからデータを読み出すのには,これまた時間がかかります.おまけにオートランで起動されるビュワーは,各施設それぞれ別物で,使い方が良く分かりません.
更に,受け取ったデータをJPEGファイルにして使いたいと思っても,書き出し機能のないビュワーあります(ビュワーだから,当然といえば当然ですが).
最も困るのは,汎用のDICOMビュワーで読もうとすると,独自のファイル形式で保存していたりして,読めないCDもあります.つまり,CDにプレインストールしたビュワーでしか読めないわけです.
こんなCDをいただくと,患者さんの診療の前に,ぐったり疲れます.
ITカルテを使いましょう,と言いたくなります.